私は子どもの頃から生きづらさを感じてきたので、占星術にのめりこんだという経緯があります。
自分は何者なのか。自分はなぜこんな苦労をする必要があるのか。なぜ友人たちのように子供らしく元気に生きられないのか。
つまり自分研究にのめりこんだというわけです。自分の傾向と対策ですね。
子どものころは、いわゆるカンの強い子。霊的なものに対しても、他人の気に対してもかなり敏感で繊細な性質がありました。当然身体も弱い。
特に分かりやすいのが、相手の嘘が分かるというものです。特に子どものころは、大人の嘘がよく分かりました。子ども騙しが通じない子ども。子どもだと思って言いくるめようとしてきても、その嘘に決して乗らないので、当然相性の悪い大人には「扱いにくい子」だと目の敵にされました。これが人間関係を苦手とするトラウマにもなったと思います。
このような自分の性質を、よくわからないが生きていく上では損な性質だなと思っていました。そして、心理学を学ぶうちにHSPという概念に出会います。
HSP、私の場合
極端に感受性の強い人は、心理学ではHSP(Highly Sensitive Person)と呼ばれます。
ここ数年で日本でも一般的に知られるようになってきたんじゃないでしょうか。私も知ったのはごく最近でした。
HSPはアメリカのエレイン・N・アーロン博士が24年も前に出した「The Highly Sensitive Person」で論じていて、以下の日本語版(単行本初版は2000年、講談社)もありますので、興味のある方は読んでみるとよいと思います。
HSPの大きな特徴は、以下の4つ。
- 処理の深さ(Depth of processing)
- 刺激を受けやすい(Overstimulated)
- 感情的反応性・高度な共感性(Emotional reactivity and high Empathy)
- 些細な刺激に対する感受性(Sensitivity to Subtle stimuli)
HSPといっても、具体的な、もっと細かな特徴は個人によって異なるようです。例えば、私自身の場合は自分には共感力がないと思っていたのですが、むしろ逆で、いろいろ感じすぎてしまうために他人に対してバリアを張っているのかも?と考えるようになりました。
イライラしている人のそばにいると気分が悪くなるのはデフォルトなので防御する必要があります。話している相手が何を考えているかまではわからずとも、本当は何を感じているかはわかってしまう。それを隠しておかないと、やりづらいのです。人間は往々にして心とは裏腹なことを言いますからね。
知りたくもない相手の気持ちが入ってこないように防御し、あるいは自分が「わかってしまったこと」を相手に知られないように防御する。これではすんなり心の交流が図られません。ややこしい感情を持った相手に絡みたくないので、態度があっさりしすぎる(だから他人には共感力のないヤツと思われる)。
子どもやペット、まれに大人でもほぼ本心しか喋っていないと思われる人がいて、そういう人とはなんかほっとしますけど。ほっとするのでこちらも無意識に心を開いているのか、そういう人(や子どもやペット)にはよく懐かれます(笑)。
先述の「子ども騙しが通用しない子ども」はこのようなHSPの「わかってしまう」資質と、年齢にそぐわない異様な精神年齢の高さによるものだったと自分では分析しています。
HSPについては他にもわかりやすい本が最近続々と出ています。AmazonなどでHSPと検索してみるといいでしょう。とはいえ、上記のアーロン博士の本はやはり読みごたえがあります。翻訳も読みやすいので専門家でなくても大丈夫です。
HSPだと思う場合、こうしたらもっと楽に生きられるよとか、HSPの特徴である豊かな感受性を才能だと捉えて生かしてみようとかいろんなアドバイスがあるので、当事者にはためになるはずです。